不倫をしている夫、不倫をされている妻。
いわゆるシタ夫・サレ妻をテーマにした映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」を、Amazonプライムビデオで観ました。
不倫をされた経験がある僕としては、「そんなシーンはあり得ない!」と思える場面が続き、展開としてはリアリティーに欠ける作品でした。ただ、不倫をテーマにしたファンタジーだとして観れば、それなりに面白かったです。
サレ妻・シタ夫の嫉妬を交えた攻防戦です。
一度だけ夫に聞きました 「不倫してるの?」って
さて、そんな作品の中で、ハッとさせられるシーンがありました。
夫の不倫を確信した、妻の心の叫びです。
夫が不倫をしている……。
そう気づいたとき、妻はこれまでの夫婦関係や自分自身を否定されたような、とてつもないショックを受けます。最初は「何かの間違いだ」「勘違いかもしれない」など、それを否定します。しかし、徐々にそれが現実であると受け入れざるを得なくなるのです。
そんな苦しい想いを経て、不倫をされた人は口にします。
「不倫しているの?」
って。
私ごとですが、僕も妻が突然無気力になり心配の日々を重ねたことがあります。しかし後に「妻が不倫をしているかもしれない」と気づくようになるのです。そして僕は「不倫していないか?」と妻に訊ねます。妻は「違う」と、はっきり返答しました。
そのとき、妻が「ごめん」と正直に話してくれていたら、また違った人生になっていたと思います。
「不倫をしていると正直に答えてはいけない。妻(夫)が傷つくから」は大間違い!
不倫をしている人は、「妻や夫から『不倫してるのか?』と聞かれても、絶対に認めてはいけないと」と、よく言っています。
なぜなら、真実を知れば相手(妻・夫)が傷つくから。だから、不倫をしたことは墓場まで持っていかないといけないんだ……と。
アホか。
こんな身勝手は解釈はあり得ません。妻・夫のことを心配している風ですが、夫婦関係をぶち壊しているのは自分自身です。自分の家庭が崩壊したり、社会的地位が失墜することを恐れた保身でしかありません。不倫をする者は加害者です。
真実を知れば相手が傷つくという発想は、究極の自己中と言えるでしょう。
謝罪、再構築、離婚。すべては嘘をやめ、真実を認めることから
不倫は、悪意をもって夫婦関係を壊す行為です。
一度踏み入れたら、元の夫婦関係には戻れません。
不倫をしている者は、嘘に嘘を重ねないといけません。不倫をされた側は、相手の様子が変わったことに心を悩ませ続けることになります。
つまり、お互いが信じ合える朗らかな関係は、もう戻ってこないのです。
ひび割れた茶碗を使っていると、口や指を怪我したり、いつかバラバラに壊れてしまいます。傷を認め、ひび割れを修復するか、新しく買い直さないといけません。夫婦関係もそれと同じです。
■関連記事
夫婦の再構築とは? 不倫を完全に終わらせたのち、夫婦関係を再び築き直すこと
「不倫しているの?」
この質問は、不倫をされた側にとっても、不倫をした側にとっても、人生の転換期となる非常に重い言葉なのです。