妻の不倫相手との話し合い、そして自宅への怒鳴り込み。
妻には不倫をやめる約束を念書に書かせ、また、妻のご両親への謝罪も行った。
すべての決着がついた。そう思っていたが、まだ間男の往生際の悪さにつきまとわされるとは……。
派遣会社へ「上司との社内不倫が原因で……」と伝え、穏便に退職
妻は派遣社員だ。
派遣会社を通じて、某大手企業の事務員として勤めている。
僕は妻に、職場を変わるように伝えた。
本来であれば、正社員である佐伯を辞めさせたいところだが、僕のチカラはそこには及ばない。
桜子は仕事はできる方なのか、職場での評判は良かったので、次の仕事先はすぐに決まった。派遣会社へは「社内不倫が原因で……」と正直に伝え、穏便に退職させてもらったようだ。送別会も行われた。もちろん佐伯は不参加だろうが。
また、携帯電話も替えさせた。
新しい電話番号で新規契約。心機一転ということだ。
怒鳴り込みは荒治療だったが、とにかく今度こそ《排除》は出来ただろう。これが良い方法だとは思わないが、そうする他なかった。次は《再構築》への道のりだ。
夫婦仲を取り戻せるのか?
離婚になるのか?
正直わからない。とにかく前向きに進もう。
自分の家族を選んだ、つまらん不倫男
話は前後するが、桜子が携帯を買い替える前、「これで最後」と妻の携帯をみた。僕が怒鳴り込みに行った翌朝のメールだ。
最後にもう一度言うけど、自分がどう生きて行くかの分岐点だから。しっかりがんばって。今まで色々ありがとう。オッサンなのに色々フレッシュな体験や気持になったよ。本当にガンバれよ。いつもお前のことは想ってます。愛してます。
結局、奴は「自分の家族を守る」いう決断をしたようだ。不倫なんて所詮そんなもん。
そして、その2日後のメール。
相変わらず、つまらん男だ。『毎日憎悪をぶつけ続けろ』とは一体なんだ? 何度も思うが、本気で桜子の事を考えているアドバイスではない。
もし僕が桜子と離婚する事になったら、佐伯には罪をつぐなってもらおう。そう心に決めた。
それと、妻の携帯電話を見るのは、今回で最後にした。
(次回へ続く)→ 仮面夫婦から家庭内別居に。不倫が発覚しても、離婚できない2つの理由
第4章・不倫相手への怒鳴り込み(25)
2005年2月