妻が、最初に原因不明の体調不良になってから、ちょうど2年が経った。
妻の不倫相手への慰謝料請求、そのやり方や必要な証拠
新しいものを得たければ、古いものを捨てねばならない。
満タンに入ったバケツには、もう新しい水は注げないのだ。
不倫問題に決着を付ける事を心に決めた。
長かった。
夫婦の再構築に、誠心誠意を掛けてきた。もう諦めるのか?
後悔はない。精一杯やって来たからだ。
重くなり続けるバケツを、このまま持ち続けるのは限界。
バケツをきつく握りしめた手は、震えてなかなか開かない。
ゆっくり、ゆっくり、下に降ろし、そっと手を開いて行く……。
まずは佐伯への慰謝料請求からだ。
僕にとって、こんな経験は当然未経験。
僕が佐伯に連絡をとり「慰謝料を払え!」と言うのは、どうも違う気がする。
これこそ裁判沙汰なのだろうか。
ネットで「離婚」「慰謝料」などと検索した。
参考になるサイトはいくつも見つかる。法律事務所、探偵、離婚を経験した個人の方のブログなど。
なるほど。大枠は理解できた。
まず必要なのは「不倫が事実である」と言うことが証明できる証拠だ。ここでいう不倫とは不貞行為の事。要は肉体関係があったことを証明するもの。
そんなものは無い……。
テレビドラマなどでは、探偵がホテルから出て来るふたりの写真を撮ったりしているが、まぁそういう決定的なものが居るらしい。自分の手元にある、めぼしいものはザッと以下のとおりだ。
- 妻が書いた不倫を辞めますと書いた「念書」(形式どおりではない簡易的なもの)
- 佐伯と初めて話し合った時のボイスレコーダー(「妻との不倫を辞めて欲しい」とお願いしている)
- 妻の携帯電話を盗み見た時に撮影した、何枚かのデジカメ写真
- 僕がつけている日記(メモ書き)
- 離婚調停があり、不調に終わったという事実
まぁ、明らかに不倫していることは伝わるだろうが、決定的な不貞の証明にはならないのかも知れない。ただ、証拠が必要になるのは裁判沙汰になった場合のみ。当事者同士で解決出来る場合は、証拠が必要という訳ではない。
とにかくサポートしてくれる専門家を探そう。
探偵は、今となっては不要だ。今必要なのは、佐伯へ交渉してくれる人物だ。
親身になってくれる人物を探したい。
ネットで検索を続けた。
(次回へ続く)→ 頼りになる行政書士、不倫相手への慰謝料請求について相談
第6章・新たな人生へ向けて(34)
2006年7月