「不倫している者は、なぜこんなにもバカなんだろうかww」が、よーくわかる映画をご紹介します。
不倫サレ側が観れば、不倫をする人の心理が知れますし、現在絶賛不倫中の者にとっては、不倫に同感しつつもグサリと一撃を喰らわされる……かもしれません。
そんな作品です。
映画:夜明けの街で
公開:2011年10月8日
監督:若松 節朗
原作:東野 圭吾「夜明けの街で」
出演:岸谷五朗、深田恭子、木村多江、他
ストーリーの根幹にはできるだけ触れないようお伝えしますので、これから映画を見ようと思っている方のためにも【ネタバレなし】で書き進めますので、安心してお読みください。
妻子がいるアラフォー会社員「不倫する奴なんてバカだと思っていた」
「不倫する奴なんて、バカだと思っていた。……けどそれは、どうしようもない時もあるのだ」
この一言から、本作「夜明けの街で」の幕が開きます。
主演は、不倫をする側の夫・渡部和也を演じる岸谷五朗さん。
渡部和也はアラフォーの会社社員で、妻と4歳の娘がいる、ごく普通のパパです。
「若くて美人の女性は眺めているだけでいい」
「不倫する奴なんてバカ」
そんな考えを持ち、家族のために仕事をして、妻を愛し、4歳の娘を可愛がっていました。
ある夜、渡部和也は、入社したばかりの女性派遣社員・深田恭子さん遠じる仲西秋葉とバッティングセンターで出会います。そこで意気投合し、話す関係になるのです。
しかしこの時点では、不倫の兆候はゼロ。
あくまで上司と新人という関係です。
不倫にウキウキする夫、そのとき妻は……
しかし、そこからプライベートなメールを送信し合ったり、仕事が終わってから会う関係に発展します。
ふたりは距離を縮めて行き、ついに仲西秋葉の家へ上がり込んで、そしてセックス。彼女の家で、朝を迎えてしまいます。
無断外泊をしてしまって焦る渡部和也は、慌てて帰宅しますが、妻は気づいていない様子。
妻「飲みすぎて終電逃した?」
夫「そう、そうそう! 同僚と飲んでいたら、終電で寝過ごして終点の千葉まで行ってしまって。タクシーで帰るのももったいないし、そのままカプセルホテルに泊まってさぁ」
夫は、妻に嘘をついてしまいました。
ただ、このときはまだ本気ではありません。渡部和也は自分自身に「一回きりの事故だ」と言い聞かせ、深みにハマらないよう自分に喝を入れるのです。
でも、若い女性から好意を持たれた中年男というのは情けないもので、社内で仲西秋葉を見かけるとときめいてしまい、自分が抑えられないのです。「一回きりの事故だ」と決意した舌の根も乾かないうちに、ウキウキし始めます。
不倫は快楽だけを求めているわけではない。ひとたび始まってしまえば、そんな生ぬるいことではいられない
「一度きりなら浮気。継続性を感じさせた場合は、不倫と呼ぶそうだ」
渡部和也は、仲西秋葉への想いを止められず、ここからズブズブと不倫の沼にハマっていきます。
これは地獄だ
甘い地獄
そこからどんなに逃れようと思っても
自分のなかの悪魔がそれを許さない
渡部和也は、不倫をそう分析します。
家族との幸せがあるのをわかっているのに、自分自身が止められないのです。
このあたりの展開は、不倫をしている者、もしくは不倫経験者には、「この気持ち、よくわかる……」と言ったところかも知れません。
お花畑炸裂! 妻と離婚をして、不倫相手と結婚したい
渡部和也は加速し、仲西秋葉との未来を真剣に考え始めます。
それを友人に相談するのですが、ここの会話が見ものです。
恐るべし不倫脳!
自分のことしか考えられないお花畑っぷりが炸裂します。
渡部和也
「彼女に当たり前の幸せを感じさせてやりたい。一番の味方になってくれる人がそばにいる、そういう普通の幸せを」
友人男性
「ひとりで勝手にいい気になるな! 今、お前が向き合っているのは、自分が家族を失う辛さに耐えられるか。それだけだろ。家族がお前に何をした! 娘はどうなる……。まったくお前は現実をわかっていない」
渡部和也
「秋葉の存在を知ったら、妻の方から離婚を切り出すかもしれない」
友人男性
「バカな、絶対にそうはならない。いいか、女っていうものはな、命がけで今の生活を守ろうとするもんなんだよ。ドロドロと最悪の揉め事になっても、旦那だけが幸せになる事が、どうしても許せない。それを阻止するためなら、多少行き詰まりな生活も我慢できるんだ! ……結局、みんなが不幸になる」
よく言ってくれた、友人男性!(涙)
渡部和也の一言一句が世迷いごとで、完全な自己中。家族の気持ちを一片も考える事ができていません。これこそがまさに不倫脳。お花畑と言われるものでしょう。
【補足】不倫脳・お花畑とは それぞれの意味を解説
不倫脳とは、目先のことしか見えない、リスクが想像できない、周りの人が不幸になってもかまわないなど、己の快楽が最優先され周りが見えなくなっている思考状態のこと。
お花畑とは、不倫を曲解し、正しいものだと盲信してしまうこと。「一度きりの人生」「遊びじゃない、本気」「運命のいたずら」「家族に縛られない自由な世界」など、TwitterやInstagramでポエマーのような投稿をすることもある。
ラストの結末は、ぜひご自身でご覧ください
さて、不倫の顛末は一体どうなるのでしょうか?
不倫相手と添い遂げるのか、それとも家族の元へと帰るのか。それとも……
結末はご自身で、ぜひご覧ください。
現在、Amazonプライム・ビデオでは、見放題作品にラインナップされていますので、会員の方は追加料金なしで見ることはできます。
ちなみに、本作「夜明けの街で」にはミステリー要素もあります。このあたりの関わりも面白いですよ。
▲Amazonプライムの無料体験で見ることもできます
*Amazonプライムビデオのラインナップは変更することがあります。ご覧いただきたい場合は、上記リンク先をご確認ください。もしラインナップされていない場合は、作品単体216円〜観ることができます。
映画「夜明けの街で」予告編
不倫夫・不倫妻に、振り回されるのがアホらしくなります
しかし、映画の主役である不倫夫のあまりのクソっぷりに、もはや痛快レベルです。
現在、夫・妻の不倫に苦しめられているサレ側が観たら、必死に不倫相手を排除したり、夫婦関係を再構築したりするのがバカバカしくなるかもしれません。
……え、こんなバカに振り回されるのが、自分の人生なの? と。
ちなみに、この映画を2回目を見たら、客観的に「不倫にハマる男ってアホだなぁ〜」と笑えます(いや、笑えませんが)。
不倫・浮気をテーマにした、おすすめの映画
失って気づく、妻の大切さ。夫婦映画「今度は愛妻家」は、浮気夫にぜひ見てもらいたい名作
妻に不倫をされた夫が立ち直る! 映画「世界にひとつのプレイブック」
熟年離婚の危機! 映画「31年目の夫婦げんか」で学ぶ、夫婦の絆を取り戻す方法
不倫・浮気をテーマにした、おすすめのドラマ
【ネタバレ】ドラマ「偽装不倫」最終回、不倫妻・葉子の円満離婚の結末が酷すぎる!
不倫ドラマ「ホリデイラブ」、妻の浮気相手にキレてはいけない。暴力・脅迫は刑事事件になる