Amazonプライムビデオで、不倫をテーマにしたドラマ「ホリデイラブ」を見ています(2018年 テレビ朝日)。
全8話中、まだ第1話しか見ていないのですが、不倫サレ側がやってはいけないことを、ガンガンやってしまっている場面がありました。これは危険!
妻が自宅で浮気相手とセックス、夫と鉢合わせ
シチュエーションは、仕事から帰宅した夫と、自宅で不倫をしていた妻との鉢合わせです。
自宅のベットで不貞行為中、玄関の鍵がガシャっと開く音が鳴り、ふたりは慌てて洋服を着ます。しかし間に合わず、半裸状態で夫と対面してしまうのです。
一目でわかるその状況に、夫は逆上! 妻の不倫相手に暴力をふるい、脅迫。
中村倫也さん演じる、夫・井筒渡のキレッキレ具合がヤバい。
- 不倫相手に激しい暴力をふるう
バッグで殴る、手で殴る、倒れている相手に足で蹴る
顔には殴られた後の傷が多数 - 不倫相手の財布を奪い、中から免許証と名刺を探し出し写真を撮る
- 不倫相手を脅迫する
「すぐに会社を辞めて、この街から出て行け。それが出来なければ法的な手段を取る。会社に乗り込んで全てを暴露する。どこへ逃げてもとことん追いかけて社会的に抹殺してやる。お前の残りの人生は、お前の行いと、俺の判断にかかっていると思え」
さらに後日……
- 不倫相手の自宅に乗り込み、不倫相手とその妻に「慰謝料を請求する」と宣言します。
これ、被害者であるはずの不倫サレ側が、もっともやっては行けない行為のオンパレードです。
当然、逆上する気持ちはわかりますが、自分まで一線を超えてはいけないのです。その理由を解説します。
【不倫相手に暴力】暴行罪・傷害罪で訴えられます
不倫、いわゆる不貞行為は民法で禁じられています。
民法に「法」とついていますが、違法行為をしたからと言って、警察に逮捕されたり、刑務所に入ったりすることはありません。民法に関わる部分については、双方で話し合ったり、裁判所があいだに入ったりして、和解したりするのが一般的です。
しかし、暴行は刑法です。
妻の不倫相手を殴って怪我をさせたことで、警察に被害届が出されたらアウトです。そうなれば、不倫サレ側の夫が傷害罪・暴行罪で逮捕されてしまうのです。
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑法第208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
【不倫相手の持ち物を勝手に触る】器物損害罪で訴えられます
また、他人の財布を奪って、勝手に中身を見ることは器物損壊罪にあたります。器物損壊罪は刑法です。
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
また、財布の中から強引に免許証と名刺を奪い、写真を撮ることは、プライバシーの侵害にあたる恐れがあります。こちらは刑法ではなく、民法ですが。
【不倫相手を脅す】脅迫罪・恐喝罪・強要罪で訴えられます
ドラマでは、不倫サレ側の夫が、妻の不倫相手に激しい暴力を振るい、倒れ込んでいる男性に向かって、「会社を辞めろ」「この街から出て行け」「会社に乗り込んで全てを暴露する」「社会的に抹殺してやる」などと、相手に様々な強要をしました。
これは行き過ぎた言動にあたる可能性があります。具体的には、脅迫罪、恐喝罪、強要罪です。
1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
刑法第249条(財物恐喝罪)
1 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する
刑法第223条(強要罪)
1 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
不倫の現場に鉢合わせは、不幸中の幸い。不貞の証拠はあるので冷静に言動を
「幸い」という表現は適切ではありませんが、不倫の現場に鉢合わせたと言うことは、言い逃れできない証拠を得たと言うことです。暴力を振るったり、脅迫したりしなくても、不倫サレた側の夫はすでに相手に首根っこを掴んでいるのです。
ここは、冷静に行動するのが正解です。
- 今すぐ別れてもらう
- 不倫を解消すると「念書」を一筆書いてもらう
こうすべきでした。
このときの注意点は、脅して書かせないこと。「不倫をしていないのに、脅迫されて無理やり書かされた」と、後から言い逃れできないようにするためです。ボイスレコーダーで音声を録音しておくのもいいでしょう。
民事事件が、刑事事件に発展
とはいえ、突然そんな現場に直面した不倫サレ側の夫、相当なショックを受けたことでしょう。青天の霹靂で冷静さを失ってしまう気持ちは理解できます。
そのため、仮に警察に逮捕され、裁判所で裁かれることになっても、情状酌量の余地はあると思います。でも、さすがに暴行罪・傷害罪は免れないでしょう。
不倫は民事事件です。
しかし、逆上したことで刑事事件に発展してしまうのです。
相手への過剰な攻撃は、絶対にしてはいけません。
グッとこらえて、民事で相手に償ってもらいましょう。
【余談】僕は、妻の不倫相手の家に怒鳴り込み、警察のお世話になったことがあります
私ごとですが、最後に少し付け加えておきます。
僕は、妻の不倫相手の家に、怒鳴り込みに行った経験があります。そのとき、不倫相手の自宅にはその妻と子供がおり、恐怖を感じた不倫相手の妻は警察に通報しました。
僕が不倫相手の男性と言い合っている最中に、警察がやってきたのです。
しかし、口論だけでしたので、警察は事情を聞くだけで帰って行きました。
警察官が帰り際に、「大変だろうけど、手は出したらダメだからな」と、僕に口添え。
元々、僕は手を出すつもりはありませんでしたが、お巡りさんの一言で冷静になることができました。手を出すつもりは無いとはいえ、もしかしたら一線を超えていた可能性もないとは言い切れないので、通報してくれたのは良かったとも言えます。
この話をもっと知りたい方は、僕のリアルな体験を綴った「不倫克服記」をご覧ください。
ドラマ「ホリデイラブ」は、漫画が原作なんですね。気になる方はは読んでみてください。
【追記】全話見ました。不倫サレ側ではなく、絶賛不倫中の方に見てもらいたい
ドラマ「ホリデイラブ」、全8話を見終わりました。
2話目までは、「不倫をテーマにはしているけど、ドラマとしてはイマイチなのかも……」と思いましたが、3話目以降からグイグイ引き込まれて、あっと言う間に見てしまいました。
このドラマを通じて、わかることはこのふたつ。
- 不倫のリスク
- 夫婦関係、再構築の流れ
まず、不倫のリスクについてですが、つい出来心で踏み込んでしまった結果、どんどんと底なし沼に堕ちていきます。
- 配偶者を深く傷つけ、信用を失ってしまう
- W不倫の場合、相手の配偶者も巻き込む
- 不倫相手がヤバい人に変貌する恐れがある(粘着、ストーカー)
- 社会的信頼を失う
- 財産を失う
- 子供と会えなくなる
このドラマは、まさに今、不倫中の方に見てもらいたいと思いました。ドラマなのであり得ない展開がありますが、それでも不倫のリスクや怖さをたっぷりと思い知らされることができると思います。
もし不倫サレ側の方が見たら、不倫脳、いわゆる周りが全く見えていないお花畑とはこういうことか……と、実感することができるでしょう。
また、不倫からの再構築。夫婦関係を取り戻したい方は、どんな流れで再構築に挑むべきかの気づきも得られると思います。ぜひ、見てみてください。
ところで、シタ側妻・井筒里奈のゆるふわモラハラキャラ、井筒里奈さんの演技力は凄かったです。
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