マスメディアとは、大衆向け媒体のことです。特にテレビ、中でもドラマは大勢の関心が高いものがテーマに選ばれます。そうしないと視聴率が上がらず、広告収益が得られないので。
そんなテレビドラマにおいて、サレ夫が主役のドラマがスタートしました。
- 2024年1月20日 放送開始
- 毎週土曜 夜11:30~放送
- テレビ朝日 土曜ナイトドラマ
大衆にとって、「不倫」や「サレ夫」がいかに関心が高いキーワードであるかということが伺えます。つまり、同様の悩みを抱えている方が多いということでもあります。
ちなみに「悪嫁」の読み方は、「あくよめ」ではありません。「およめ」です。悪い嫁と書いて悪嫁。正しい日本語ではなく、スラング的な言葉です。似た単語で「汚嫁」もありますね。
【レビュー】第1話「あんたがしてくれなくても」の感想
まずは、第1話を早速みました。
その感想をお伝えする前に、軽く自己紹介。僕も妻に不倫をされた経験がある元サレ夫です。本ブログ「妻が不倫しています」では、過去を綴った日記や不倫妻との戦い方などを公開しています。他にもAmeba TVやNHK Eテレなどの番組へサレ夫として出演した経験があります。
そんな僕がドラマを見て、感じたことは主にこの2つです。
- 不倫を知ったときのショックと絶望がリアル
- サレ側の戦い方がわかる
不倫を知ったとき、LINEのやりとりを見たときのショックと絶望
夫の岡谷渉(伊藤淳史)は、大手新聞社・関東新聞の社会部エース記者。
仕事中、別の張り込みをしている最中に、妻の不倫現場を目撃してしまうのです。公道で堂々と他の男と抱きしめ合い、そのままラブホテルへ。
そのショックを受けている様子がリアルなのです。まさに青天の霹靂。身体がガタガタと震え、失禁……。
このシーンは、不倫をされたことがある方なら共感させられると思います。頭が真っ白になり、本当に身体中が震えてくるのです。僕も同様で、「今、現実世界なのか?」と変な気持ちになり、まるで幽体離脱したかのように、身体の感覚を失ってしまいました。
失禁はおおげさではなく、それほど身体がコントロールできなくなる気持ちはすごくわかります。
また、夫は妻が寝ているあいだにスマホの指紋認証を解除。LINEのやりとりを確認します。
そこには、妻が書いたこうしたメッセージがあったのです。
「さっき旦那に体触られて超キモイー」
「私が愛しているのはあなただけだよ」
これもリアル。僕も妻の携帯電話をみたときに同様のやりとりがありました。ふたりが燃え上がっているだけでなく、なぜか夫である自分のことを悪く言っているのです。一時の気の迷いからの浮気ではなく、「妻はもう自分を愛していないんだ……」と知り、大きなショックを受けました。
これらのシーン、夫を演じている伊藤淳史さんはすさまじい演技力です。その生々しさに寒気がしました。
シタ妻役の篠田麻里子さん、不倫が報じられ離婚した過去
余談ですが、本ドラマで不倫をする妻・岡谷綾香を演じる篠田麻里子さんは、不倫疑惑を報じられた過去があります。
およそ1年半前、2022年8月24日の記事です。
「実は最近、篠田さんとAさんは別居しているんです。原因はAさんが篠田さんの浮気を疑ったこと。篠田さんは否定したものの、不信感を募らせるAさんと大げんかになり、一時は離婚の話も出ていたとか…。激怒したAさんがお子さんを連れて家を出てしまったため、篠田さんはひとりになってしまったといいます」
篠田は3才下のA氏と2019年2月に“交際0日”で結婚。2020年4月に女児を出産し、約2か月の産休を経て芸能活動を再開。昨年5月には、子供を持つ母親の投票で選ばれる「第13回ベストマザー賞」を受賞。同賞の「子育て応援・ママ応援大使」にも起用された。
篠田麻里子「ベストマザー賞」受賞から1年で別居 浮気を疑った夫が長女を連れて家を出る:NEWSポストセブンより引用
ご本人は不倫を否定していましたので真意のほどはわかりませんが、夫から不倫を疑われたことにより離婚をした経験があります。
そうした背景もあり、リアルな生々しさがあるとも言えそうです。
サレ側の戦い方がわかる! 夫が親権を獲得して離婚など
さて、ドラマまでは、夫が妻の不倫を知り離婚を決意します。
しかし、夫婦には7歳の娘がいます。娘と離れるわけにはいきません。夫が親権を獲得して、その上で離婚を成立させたいのです。
でも、夫には証拠があります。
- 妻が男性とラブホテルに入って行く写真
- 妻が男性とやりとりしているLINEの写真
不貞行為の証拠があれば、離婚や親権は有利に運べるはず。しかし、そうはいかなかったのです。
【弁護士に相談】言い訳できない不貞行為の証拠が必要
夫は弁護士に相談に行きます。
しかし、弁護士からは「ホテルに入る写真とLINEにやりとりでは、セックスをしている証拠にはならない」と一括され、弁護を受けてもらえませんでした。
その理由は以下のとおり。
- ホテルに入って行く写真だけだと、滞在時間が証明できない。「少し寄っただけ」など言い訳ができる
- LINEのやり取りの中に「気持ちよかった」「旦那より上手かった」「旦那より感じた」など肉体関係があることがわかる会話が無い
つまり、これだけの証拠だと言い逃れされてしまう、というのです。
加えて、親権を取るのも難しいと言われてしまいます。
母性優先の原則 離婚した夫が親権を取れる割合は1割
弁護士より「そもそも不倫は親権獲得の理由にはならない」と言われてしまいます。
親権者は、子どもを育てる能力の有無。不貞をしていようが関係ない。つまり不倫をしていても子どもを育てる能力が優っているなら不貞は関係ない、というのです。
また、母性優先の原則により、一般的には母親に親権が与えられるとのこと。
母性を必要とする子どもの福祉の観点から、父親より母親と暮らした方が望ましいとされている
そうした背景があり、今の日本の父親の親権獲得率は、およそ1割なのだそうです。
夫は妻の不倫問題と戦うために、仕事を在宅ワークに切り替えたのですが、「それくらいでは甘い!」と弁護士に一括されました。
【探偵に調査依頼】裁判で勝てる証拠集め
夫は何もかもを失うかもしれない……と絶望するのですが、探偵を活用することで活路を見出そうとします。
つまり、「妻の不貞行為」「夫の方が子どもを育てる能力がある」ことが証明できる証拠が揃えられれば、裁判で戦うことができるのです。
ドラマは、ここから本格的に展開していきます。
これ以上はネタバレになるので控えますが、妻の不貞の証拠をつかむ中でとんでもない事実に直面します。それに対して、夫はどう挑んでいくのか!? また不倫妻や間男は、どう逃げ切ろうとするのか!?
ここから第二話へと続いていきます。
気になる方は、TVerなどの配信サービスや、原作をご覧ください。
【追記】シタ妻と間男の高圧的・挑発的な行動にイライラ! でもリアル……
本記事は1話目の感想なのですが、2話目を見て思わず書かずにはいられなかったので追記します。
だっ、だめだ……。不倫している側の妻がふてぶてしすぎる!! なぜ、不倫をしている側が、そんな偉そうな態度が取れるのか。
あと、間男の洗脳っぷり。相手が既婚者だとわかっていて、巧妙にしかけてくる。
こうしたシーンがドラマ内に次々に出てくるのですが、どれもリアルなのです。ドラマ自体はコミカルには描かれているのですが、実際不倫を経験(サレ)した方にとっては生々しいほどのシーンの連続。フラバのきっかけにもなりかねませんので、見る場合はくれぐれもご注意ください。